検査科

検査科section-inspection

「親切丁寧」「患者様の人格の尊重」「より良い医療の提供」をモットーに、臨床検査技師3名(非常勤1名)で業務にあたっています。

臨床検査は病気の発見、治療方針の選択や経過観察、薬の選択・効果を知る上で大変重要なものになっています。
いつでも正確な検査結果を報告するために、毎日各検査分析装置の点検、精度管理を実施するとともに外部の精度管理にも積極的に参加し正確で精度の高い検査結果を報告することに努めています。
また迅速に検査結果を報告するために院内WEBを活用し各部署へ採血後45分以内に検査結果を提出しています。なお、夜間・休日は24時間オンコール体制で緊急検査にあたっています。

当院臨床検査室は、患者様から採取した血液・尿・便・穿刺液(関節液、腹水、胸水等)を調べる『検体検査室』と、心電図・超音波等、患者様から直接得た電気信号から循環器や消化器の機能を調べる『生理検査室』とに分かれています。

検体検査室

生化学検査

生化学検査を行っている様子

人体の各臓器(脳、肝臓、心臓、肝臓、腎臓、など)に異常があると、血液中に特有な物質が増えたり減ったりします。これら増減した物質を分析することによって体の状態を判定いたします。

血液検査

血液検査を行っている様子

赤血球数、白血球数、血小板数などを数え、貧血や炎症の有無を調べます。また顕微鏡で血液を直接観察し、血液中に形態異常細胞がないかなどを観察します。
血が固まりにくい・あざができやすいなど、血液凝固異常に関する検査や、ワーファリンなど抗凝固薬の治療効果を判定する検査も行います。

一般検査

患者様から提出された尿や糞便を中心に検査します。尿検査は糖・蛋白・潜血などの有無を調べます。また顕微鏡で尿中の有形成分の観察をし、腎臓や膀胱・尿路の異常を調べたり、糖尿病の診断の補助に使われます。

糞便検査は便中に血液が混じっていないかを調べ、消化管からの出血の有無を調べます。比較的尿や便は採取するのに痛みを伴わず繰り返し検査できるので、よく行われる検査の1つです。
この他にも穿刺液(関節液、腹水、胸水等)の検査も行います。

輸血検査

血液型や交差適合試験(クロスマッチ)を行います。
輸血は消化管大量出血・外傷などによって体内の血液量が減った時や慢性的な貧血、血液を固める凝固因子が減った場合に行います。このような時、患者様の血液と輸血しようとする血液を実際反応させて適合するかを判定する検査が交差適合試験(クロスマッチ)です。
重篤な副作用を未然に防ぎ安全な輸血ができるように努めています。

生理検査室

心電図(安静時心電図・マスター負荷心電図・24時間ホルター心電図)

心電検査を行っている様子

心臓は微弱な電気によって動いています。
両手足と胸部に付けた電極からこの微弱な電気信号を取り出し記録するのが心電図です。不整脈や狭心症といった心臓機能を検査します。この検査は痛みを伴わず、短時間で終了します。

マスター負荷心電図は階段のような踏み台を上り下りしてもらい軽い運動をした後、時間の経過によって心電図の波形がどのように変化するかをみる検査です。

ホルター心電図は通常の安静時心電図では判断のつかない不整脈の診断に用いられます。不整脈の出現する時間帯や頻度をさらに詳しく検査することができます。ただし入浴する事はできません。

超音波検査(エコー検査)

超音波検査(エコー検査)を行っている様子

体内の目標とする臓器に超音波を発信し、そこから返ってくるエコー(反射波)を受信し、コンピュータ処理で画像化して診断するのが超音波検査(エコー検査)です。
心臓・腹部臓器・血管・甲状腺・乳腺などの形や動き、機能を検査します。

その他の生理検査

ABI / PWV

両手足の血圧の比較や脈の伝わり方を同時に測定することによって、動脈の硬さやつまりを調べる検査です。

呼吸機能検査(スパイロメトリー)

スパイロメーターという測定器を使って肺の容積や1秒間に吐き出された空気の量を測定します。
気管支喘息や肺気腫などの呼吸器に異常がないか診断するのに重要な検査です。

聴力検査

オージオメーターという測定器を使って様々な周波数(HZ)の音で聞くことのできる大きさ(dB)を測定します。

PCR検査室

PCR検査

PCR検査の機材

新型コロナウイルス感染症の拡大により、令和3年4月より2台のPCR専用測定機を導入し、院内でPCR検査を実施しています。

測定機に検体容液をセットし開始ボタンを押すと前処理から測定までを全自動で行います。これにより人為的作業ミスを防止し迅速検査を実現しています。1台1回につき最大4検体まで、2台で計8検体の同時検査が可能で、当院のPCR検査実施スケジュールで最大1日24検体の検査ができます。
また、令和4年8月から測定機を1台増設し、より迅速な検査体制に対応しています。

これらの工程はすべて【安全キャビネット】と呼ばれるボックス型の作業台で行うため、感染物質の流失を防止しより安全な作業体制で検査しています。

迅速感染症検査

SARSコロナウイルスやインフルエンザウイルス、アデノウイルス、ノロウイルス、溶連菌などの抗原を簡易キットで検査します。特にSARSコロナウイルスやインフルエンザウイルスに関しては、抗原量の少ない発症初期でも検出できる高感度検出可能なキットを用いています。

また炎症の原因となる細菌を顕微鏡で観察するグラム染色や、結核菌やその仲間を観察する特殊な染色を行っています。

富士小山病院では、
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